スペイン憲法裁判所は14日、カタルーニャ州議会が10月7日に可決した2つの法案に関して憲法違反であるとの判断を下した。
具体的には「Referéndum」と「Proceso Constituyente」の二つの法案。
「Referéndum」とは、カタルーニャ州独立を問う住民投票を来年度、遅くても9月に実施するというもので、中央政府との同意が無くても一方的に投票を実施するというもの。 この実施に2017年度の予算案にも組み込まれている。
一方「Proceso Constituyente」とは将来的に州独自の憲法を作り、独立国家を目指すというもので、法案の中に独自の憲法裁判所の設立に関しても記述されている。
憲法裁判所では、独立につながる如何なる法案も違憲であるとしているため、議会で可決したこの二つの法案に対し違憲判断を下し、法案の凍結を命令した。
これにより、カタルーニャ州議会は20日間のあいだに憲法裁判所に対し説明をしなければならない。
この説明を受け再度違憲と判断された場合、憲裁は検察局に捜査を命令し、刑事責任を含めた裁判が行われる。 また、カタルーニャ州来年度予算が凍結される恐れもあり、経済に対する悪影響は少なくない。
カタルーニャ州の2017年度予算案に関しては、人民統一候補(CUP)が現在賛成の意思を表明しているものの、5人の議員が国王にたいする不敬罪の疑いで逮捕された。 有罪となれば(ならなくても)、連立を組んでいる与党ジュンツ・パル・シィ党と州警察局長で意見がわかれ、連立が反故される恐れがあり、来年度2月に予定されている議会で通過することが難しくなる。 もし、これが通過しなければ州議会は解散総選挙を示唆しているため、いずれにしても暗雲が立ち込めている。
カタルーニャ州議会では現在、フォルカディ議長が不服従の疑いで裁判を受けているほか、2014年に憲法裁判所の中止命令を無視して行われた独立を問う住民投票を実施し、不服従の疑いでフランセスク・オムス下院議員が最高裁判所で公判中(上下院議員の特権)、アルトゥール・マス前州首相現PEDCAT(前CDC)党首他3人がカタルーニャ州高等裁判所で公判中。
メッセージの中で州首相は「(住民投票は)合法である。 なぜなら法律に則って実施されるからだ。 そしてその結果は、州政府として発効しなければならに。」とかたり、独立を問う住民投票の実施の合法性と、住民投票の結果を踏襲し独立(もしくは非独立)にむけて舵取りを行うと語った。
不定期ながら大体3か月ごとに行われるカタルーニャ州政府による18歳以上の同州市民1000人前後を対象にした意識調査CEOが発表された。
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